ユニットバスについて
- 岡田 拓也
- 4 日前
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ユニットバスとは、予め工場で成形されたバスルームユニットのことで、床・天井・壁・浴槽が一体化していることが特徴です。これにより、限られたスペースを効率的に利用することが可能となり、システムバスとも呼ばれております。
目次
1.ユニットバスの基本概要
2.ユニットバスの歴史
3.ユニットバスの特性
4.ユニットバス代表的なメーカー
5.まとめ
1.ユニットバスの基本概要
ユニットバスとは、浴槽、床、壁、天井などを工場で一体成型し、現場で組み立てる浴室のことです。従来のタイル張り浴室に比べ、防水性・耐久性に優れ、工期も短いことが特徴です。主にアパートやマンションといった集合住宅、ビジネスホテル、旅館などで広く利用されています。また、一戸建て住宅でも、特にリノベーションやスペース効率を重視した設計において採用されることがあります。
2.ユニットバスの歴史
日本最初のユニットバスは 東京オリンピック(前回大会)に向け建設中のホテルニューオオタニ(1964年9月開業)に設置されたのが最初といわれております。設計施工を担当した大成建設は工期を大幅に短縮できるプレハブ工法の開発を複数の企業に打診。TOTOが最初に製品化に成功しました。家庭用は 大同ほくさん(現 エアウオーター)が1963年に商品化したとされております。ユニットバスルームは”クリーム色のプラスチック(FRP)で囲まれた狭いお風呂”というイメージがあるかもしれませんが、 今では広いお風呂や高級感のあるお風呂、壁や床や器具のバリエーションも豊富、ホテルやマンション・アパートだけではなく、戸建て住宅でもユニットバスルーム(システムバスルーム)が普及しています。見た目も普通のお風呂と変わらず、その上、気密性に優れて暖かく、防水面も安心、施行前に完成品を確認出来ることも人気の理由です。 現在では 施工されるお風呂の8割~9割以上がユニットバスとされています。
3.ユニットバスの特性
ユニットバスの特性として、一体構造型(床、壁、天井)により、漏水のリスクが大幅に軽減され、高い防水性が実現できます。また、限られたスペースでも設置が可能で、都市型の集合住宅や小型住宅に適しています。工場で成形された部品を現場で組み立てる方式なので、短期間で設置が完了し、施工コストの削減や、一定の品質が担保されやすくなります。メンテナンスに関しても耐久性と清掃性に優れたものが多く使用されており、ケアが簡単で清潔な状態を保ちやすいです。
4.ユニットバスの代表的なメーカー
日本の主要なユニットバスメーカーはLIXIL、TOTO、パナソニック、タカラスタンダードなどがあげられます。
日本のユニットバス市場は、大手総合住宅設備メーカーを中心に構成されており、各社が特色ある製品ラインナップを展開しています。消費者のニーズ多様化に伴い、単なる浴室空間から、快適性・機能性を追求したバスルーム空間としての提案が進んでいます。
5.まとめ
ユニットバス市場は、成熟期を迎えていますが、決して成長が止まったわけではございません。高齢化社会への対応の為にバリアフリーを意識したデザイン製品開発、技術革新の進化に伴いIOT技術を組み込んだ(音声コントロールや温度抑制システム)製品開発や環境意識の高まりにより、エコフレンドリーな製品への開発にも各メーカーが力を入れております。新築着工数は現在(2024年度)の約80万戸程度から2040年には約58万戸程度に大幅減少すると予想されています。ユーザーのニーズが多様化・高度化する中で、メーカー各社は、上記のトレンドを捉え、さらなる技術革新や製品開発、サービスの創出に取り組んでいくでしょう。
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